ほどよい田舎が好き
唐突に外出したくなることがある。外出といってもせいぜい電車で数十分郊外に出た東京に隣接しているあたりなんだけれども。以前、岩盤浴を目的に習志野へ足を運んだことがある。京成津田沼駅で降りて30分くらい掛かったんだけど、快晴だったので非常に気持ちよかった。岩盤浴に着くまでの間、大きな畑が広がっていて(何の畑なのかはわからなかった)さっきまで東京にいたとは思えない気持ちになる。環境の力は偉大だ、場所が変わると気持ちも変わる。
岩盤浴と温泉を2時間ばかり堪能したあとは木漏れ日の並木道を歩きながら駅に向かう。左手に3階立てアパートくらいの大きなパン屋に行列ができていたが、温泉で豚丼を食べたばかりだったのでスルーしてしまった。今思えば店の中を覗くくらいしてもよかったかもしれない。「この辺に住んでいる人はどういう暮らしをしているんだろう?畑を犬と散歩して、温泉に浸かって...」みたいに考えるのが好きだ。
以前、厚木に住んでいた時は習志野みたいなほどよい田舎を感じられて幸せだった。夏の夜はバイト終わりに丘の上へみんなと星を見に行ったり(地面に寝転がって星を見たのは初めてだった)、休日は自転車で海老名にサイクリングに行ったり。海老名といえば伊勢原や秦野、平塚付近もお気に入りスポットだ。夕方になると元気な中高生とすれ違って青春のおすそ分けを頂いたり、こののんびりがずっと続くのかぁと考えると羨ましくてしょうがない。これは北海道の田舎で育ったからこそ感じられるものなのかもしれない。
あと、大学時代に横浜の二俣川運転試験場へ免許を取りに行ったときにも「もっと散策したいなぁ」と少し寂しい気持ちになったが、その日の午後はバイトがあったので帰り路にユニクロでヒートテックを買って帰った記憶がある。ちなみに最近、GoogleMapで二俣川を見てみたら、立ち寄ったユニクロはリニューアルした駅前のショッピングセンターに移動し、ボロボロの運転試験場は大企業のオフィスみたいにガラス張りの綺麗な建物に改装されていた。食堂のカツカレーでも食べに行こうかと考えたが、さすがにやめておいた。
今後東京に住む可能性としては限りなく0に近いだろう。東京にも自然や公園を売りにした自治体はいくつかあるけれど、蚊帳の外へ1歩出るとやっぱり東京だなぁと思う。いくつかのベッドタウンを転々として最終的には神奈川県央あたりで骨をうずめたいなと考えている。近くにジムと温泉と大型公園があれば最高だ。今は辛い時期だけれど、そういうのんびりライフの実現に向けて頑張るのも悪くはない。